against GFB  東京都に抗議する!  東京都の男女平等参画政策の後退を憂慮する!  猪口大臣に面会しました!

【福井県生活学習館ジェンダー関連図書(一時)撤去事件をめぐる情報】(2006.08.12設置)


 福井県の女性センター(男女共同参画センター)機能をもつ「福井県生活学習館」(ユー・アイふくい)の図書スペースに開架されていた図書の中から150冊が、ある人物の執拗な要求により一時撤去されていた事件がありました。この事件に対しては、『世界日報』が報じた後、即座に住民監査請求が出され、その結果、図書は間もなく戻されたのですが、その後もこの件は「事件」であり続けていました。下に、この件に関する情報を持続的に出し続けていたブログのエントリをリンクするとともに(下に行くほど古い情報です。捲まず撓まず、23記事! 8/11現在)、新しい動き(8/11の新展開です)についてお知らせします。

 「新展開」とは、8/11に、それまで「一部公開」(と言っても、全部墨塗りだったわけですが)だった「150冊のリスト」が、「全部公開」となり、情報公開請求者宛に送られてきた、という動きなのですが(福井県庁は、8/11午後、この件につき記者会見を行なった模様)、なぜこれまでの態度を改め、公開することとしたのか、その理由の提示を求めても適切な回答がないので、「福井『ジェンダー図書撤去』究明原告団」は、西川一誠福井県知事宛に、代表の上野千鶴子さんが「抗議文」を、また、「原告団」から4名が「公開質問状」を送付しました。以下に「抗議文」を掲示します。

 また、この動きについて、中日新聞が、早くも夕刊で報じています。その記事は、下記のブログエントリ(2006-08-11_2)で読むことができます。さらに中日新聞ウェブでは、共同通信が配信した記事をアップし、朝日新聞もこれに続きました(3記事とも、下に一部を抜粋しました)。


【新着情報】

2006.11.27
 こちらではなかなか更新ができませんが、残念なことに、その後もこの件なかなか収まりません。新着情報については、下記ブログのカテゴリ「福井・焚書坑儒事件」でモニタできますのでぜひご覧ください。続々入っています。

「福井・焚書坑儒事件」@ブログ「みどりの一期一会」


2006.08.26
・読売新聞福井版に、「ジェンダー関連図書一時撤去 県お粗末対応、混乱増幅」という特集記事(取材ファイル)が掲載されていました(8/22付け)。担当は井ノ口麻子記者です。
・朝日新聞福井版に、集会のお知らせ記事が掲載されました。

2006.08.24
・毎日新聞福井版に、「県生活学習館の性差書籍撤去:マスコミ先行公開で、県にオンブズが質問状/福井」という記事が掲載されました(8/23付け)。執筆は、兵頭和行記者です。
・昨年10月、福井県議会特別委員会で、GFB発言をした議員がいました(小泉剛康議員)、彼は、そこで『結婚帝国 女の岐れ道』に言及しています。福井県議会の議事録から、当該発言を取り出して、【資料】のパートにアップしました。

2006.08.23
・中日新聞の「核心」に、「福井・共同参画本撤去の背景」という特集記事が掲載されました(8/21付け)。
・26日(今週の土曜日)に、福井県民会館で開かれる集会の案内を掲示しました(このすぐ下↓ もちろんこちらもご覧ください)。お近くにお住まいの方、どうぞお誘い合わせの上、奮ってご参加ください。

2006.08.15
・【資料】というコーナを作って、福井県男女共同参画審議会の議事録(5/22分)から、この問題に言及した箇所を抜粋してみました。【抗議文】の下をご覧ください。

2006.08.14
・毎日新聞福井版、記事出ないなあ、と思っていたら、13日付けで出てきましたので加えました。
・「みどりの一期一会」に新しいエントリが加わっていますので、リンクしました。このリンクは、入り次第、ここでアナウンスすることなくつけていくことにします。
・下に抜粋した記事に登場する本には、新しい版が出ているものもあるので、ついでに紹介します。上野さんの『女という快楽』(勁草書房)には、昨月「新装版」が出ました。刊頭には、新装版へのまえがきが、ついています。家族法がご専門の二宮周平さん(他に、弁護士の榊原富士子さんもお書きです)の『離婚判例ガイド』(有斐閣)も、昨年6月に、「第2版」が出ています。

2006.08.13
・12日付けの新聞記事を付け加えました。毎日新聞福井版には、ウェブ上では記事が見当たらないようなのですが、紙版でもなかったのでしょうか?
・「みどりの一期一会」に新しい記事が2件入りましたのでリンクしました。
・(まぼろしの)「原告団」からの4人で提出された「公開質問状」のページを作りました(長いので別ページとしました)。


【集会】


福井発・焚書坑儒事件を問う!
どこがあぶない?!「結婚帝国 女の岐れ道」続編
ちづことさよこの爆笑トーク〜ここまで危ない、結婚・夫婦・子ども〜
日時;8月26日(土) 13:30(開場13:00)〜16:30
場所;福井県民会館・大会議室(7階)
地図;http://www.fukuipref-kaikan.jp/map.html JR福井駅からは徒歩7分
参加無料(会場定員180名)

第1部;「ジェンダー図書排除事件を問う〜福井でいまなにが起きているのか」

今大地はるみ「福井発・焚書坑儒〜わたしたちの抗議運動」
寺町みどり「事件のなにが問題か?〜事実関係に即して」
寺町知正「情報公開etc〜制度を使ってまもる、ひらく、かえる」
上野千鶴子「バックラッシュに抗して〜後退のサインを見逃すな」

第2部;爆笑トークセッション「どこが危ない?!『結婚帝国 女の岐れ道』続編〜ここまで危ない、結婚・夫婦・子ども〜」
上野千鶴子+信田さよ子
第3部;リレートーク「わたしも言いたい『福井発・焚書坑儒』」

主催: 福井「ジェンダー図書排除」究明原告団および有志
連絡先:寺町みどり T/F 0581−22−4989
共催:「女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク」



【抗議文】



抗 議 文

2006年8月11日

福井県知事 西川一誠 様

福井「ジェンダー図書撤去」究明原告団
代表 上野千鶴子


 今回私たちが要求した撤去図書リストの非公開処分を変更し、公開されたことは、 提訴に踏み切る決断をした私たちの闘いが獲得した勝利であると考えます。所期の目的を達したので、提訴はしないこととしますが、ほんらいの「ジェンダー図書撤去」 事件については、福井県はこれまで経過の説明も謝罪もまったくおこなっていません。

 一県民の要求から発したこととはいえ、図書の選定、撤去、開架図書への復帰、情報公開請求への非公開の決定、さらにその変更に至る一連の経過に、すべて県は責任があります。

 すべての図書のリストがあきらかになった現在、このリストに記載された書籍の、著者、翻訳者、編集者、出版社は、県による図書の一時撤去によってその権利が侵害されたことが証明されました。またこれらの書物の顕在的・潜在的読者としての県民の権利も侵害されたと言えます。

 私たちはさらに広くこれらの関係者によびかけて、今回の福井県の不当かつ不適切な対応に抗議するつもりです。また類似の事件が他の自治体で起きないように、監視をつづける必要があります。

 県政の最高責任者であり、今回の経過の意思決定権を持つ者として、福井県知事に対し、この事件に強く抗議するとともに、説明責任を果たすことを求めます。

問い合わせ・連絡先
福井「ジェンダー図書撤去」究明原告団
事務局 寺町みどり



【資料】

■福井県男女共同参画審議会議事録より(2006年05月22日(月)13:30〜15:30)
委員:生活学習館における不適切な図書についての大枠の説明があったが、不適切な図書とは具体的に話せない内容なのか。
(続 く)
福井県議会議事録より(2005年10月04日 予算特別委員会)  ←06.08.24 new!!
「ジェンダーフリーについて」
小泉剛康委員;次に、教育行政についてお尋ねしたい。
 実は、現代保健体育という教科書がある。これは県内の高等学校で使用している教科書だ。この教科書の内容を私なりに精読をさせていただいた。現在、藤島、高志、羽水など、福井県のほとんどの高等学校でこれが使われているわけであるが、この中の5項目めに「家族計画と人工妊娠中絶」という項目がある。その中の2に「避妊法とその選択」という項目がある。ちょっと参考のために、読み上げてみる。
 「我が国のカップルの間では、現在広く用いられているのはコンドームによる避妊法である。コンドームは容易に手に入れられる上、正しく使えば避妊の効果も高く、さらに性感染症の予防にも効果がある。また、飲むことによって避妊できるピルもある。ピルは女性ホルモンを調節し排卵を抑える避妊法で、女性が飲み方を間違えずにきちんと服用すれば100%近い効果がある。現在、使用可能な避妊法のうち最も確実な方法の一つである」ということで、写真を入れて説明してある。しかも、「ピルは避妊効果の高さだけでなく、女性の意思だけで実行できるという利点もある」ということで、この記事を見て、これはいかにも高校生がこういう方法を使えば自由に使用できるというように、いかにも推奨しているような認識が生まれるわけである。しかも、ここには副作用については全然書いてない。
(続 く)


【報道】

2006.08.25 「ジェンダー本撤去問題 上野さんら抗議集会」@朝日新聞福井版  ←06.08.26 new!!

2006.08.23 「県生活学習館の性差書籍撤去:マスコミ先行公開で、県にオンブズが質問状/福井」@毎日新聞福井版(兵頭和行記者)
(記事の一部)
 市民オンブズマン福井(吉川健司代表幹事)は21日、福井県生活学習館から一時撤去されたジェンダー(性差)関連本のリストが非公開から一転公開されたことに対し、公開請求者に先んじてマスコミに公表され、権利が軽視されたとする公開質問状を県に出した。
 リストを巡っては、オンブズが、撤去本の著者で社会学者の上野千鶴子さんらのグループとは別に県に情報公開請求し、書籍名や著者名など全面黒塗りのリストを「一部公開」として受け取っており、先月12日に全面公開を求め、異議を申し立てていた。
(略)
 この日、県男女参画・県民活動課を訪れたオンブズのメンバーは、「公表と公開は違う。どこまで情報公開請求権を理解されているのか」「こんなことでは今後、情報公開請求できない」などと抗議。公開質問状を提出した。

2006.08.22 「[取材ファイル]ジェンダー関連図書一時撤去 県お粗末対応、混乱増幅」@読売新聞(井ノ口麻子記者) ←06.08.26 new!!
(記事の一部)
 ◆一貫した幅広い視点必要  県生活学習館がフェミニズムやジェンダーフリーに関連する書籍約150冊を一時撤去した問題は、対象となった本の著者の上野千鶴子・東京大教授らが抗議活動を展開するなど波紋を広げている。フェミニズム論者と、それに対抗するバックラッシュ(揺り戻し)派が各地で対立していることが背景にあり、その後の県の“お粗末”な対応などが混乱を増幅させた形となっている。(井ノ口麻子)

 昨年11月、県男女共同参画推進員の男性が、「家族を否定し、過激な性教育を進め、伝統思想を否定する思想は排除すべきだ」として、3冊の本の撤去を求めた。この際には、県は「男女共同参画に関する様々な考え方に対する情報の提供は必要」として拒否した。
 しかし、その後も同推進員が同館に蔵書のフェミニズムやジェンダー関連書籍約150冊についてリストを作成し、再び撤去を要請。今年3月末、このリストに基づいて上野教授の「スカートの下の劇場」、福島瑞穂・社民党主の「結婚はバクチである」などが書架から外された。
 リストを作成した男女共同参画推進員は「私が排除を依頼した書籍には結婚や家族を否定するものがあり、国や県が進める男女共同参画とは相容れないはず」と言う。
 当時の担当者は「昨年末に内閣府が示した男女共同参画基本計画に合わないとの指摘内容だったため、検討するべきだと考えた」と釈明。同館は5月、「個人のひぼう中傷などの内容ではなかった」として、すべての本を書架に戻したが、市民団体などからの相次いだ抗議が影響しているとみられる。
 その後も、女性団体などから撤去本リストの情報公開請求が相次ぎ、県は当初、リストの資料の大半を黒く塗りつぶして開示した。これを受け、請求者らは異議申し立てや行政訴訟を準備。ところが、県は今月11日、「リスト作成者や著者の一部が公開を望んでいることが確認でき、県民の関心も高い」として突然、一転して全面開示した。
 この問題に対し「いったん購入した書籍の内容をチェックして『撤去』するのは表現の自由や知る権利を阻むのではないか」との指摘や、情報公開のあり方を問う議論が行われてきた。
(以下略)

2006.08.21 「福井・共同参画本撤去の背景―やまぬ圧力 行政萎縮」@中日新聞「核心」(福井支社・栃尾敏、北村剛史記者)
(記事の一部)
「(リード部)福井県生活学習館が、ジェンダー(社会・文化的性差)をテーマにした上野千鶴子東大教授(社会学)の著書などを「公共施設にふさわしくない」という一部からの指摘で、ひそかに書架から撤去していた問題が波紋を広げている。著者や女性団体は、古代中国の・秦の始皇帝が行った言論弾圧になぞらえ「福井発・焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)事件」と呼んで、討論会開催や公開質問状を出すなど徹底抗戦の構え。「男女共同参画」の取り組みに対し、全国的に目立つ「巻き返し」の動きが″事件″の背景にあるようだ。(福井支社・栃尾敏、北村剛史)

「家族の関係を軽視」「女性優遇おかしい」
 「内容が過激で不適切」と指摘した蔵書リストを作成、県に働きかけて撤去のきっかけを作ったのは、県の男女共同参画推進員の男性会社員(51)。今年初め、一日かけて生活学習館の書棚を調べ、リストを作成した。
 取材に対し「家族や夫婦の関係を軽視し、シングルマザーや離婚を肯定する本が多くあった。中高校生も来る公共施設にふさわしくない」とリスト提出の理由を説明している。二十八人いる推進員の一人として「あくまで個人の立場で」と話す。
(略)
■館長の不在に
 「知っていれば、絶対にさせなかった」。今年三月まで生活学習館館長を務めた政野澄子さんは悔しがる。政野さんは元県連合婦人会長で「県庁外」からの登用。″外様″の政野さんの関与を避けようとしたかのように、撤去作業は政野さんが出張中の三月、本庁の直接指示で県職員が行ったという。事前・事後報告はなく、政野さんが知ったのは館長退任後の四月だった。
 撤去を指示したのは本庁の総務部男女参画・県民活動課の前課長(女性)。上司にあたる杉本達治県総務部長は会見で「(推進員が)本の内容が問題だと何度も繰り返し訴えてきた、と聞いている」と釈明。「撤去ではなく(指摘された本の)内容確認だけだった」と苦しい弁明に終始した。
 前館長の政野さんは、異例の書籍撤去につながったのは複数方面からの「圧力」が原因とみる。
 推進員が最初の撤去要請をする一カ月前の昨年十月、県議会で自民党の有力議員が生活学習館にある上野教授の著書を名指しで批判した。こうした圧力が重なり、今回の事件を引き起こしたとみられる。
(以下略)

2006.08.12 「県生活学習館の性差書籍撤去:性差関係リスト、一転公開 県、同意得られたと /福井」@毎日新聞福井版(平野光芳記者)
(冒頭部分)
「福井県生活学習館(福井市下六条町)が県民からの指摘でジェンダー(性差)関係の書籍約150冊を一時撤去し、そのリストを非公開にしていた問題で、県は11日「(リストを作って指摘した)本人から同意が得られた」などとして、リストを一転公開した。公開を求める訴訟を準備していた社会学者の東大教授、上野千鶴子さんらのグループは提訴を取りやめる方針だが、「撤去に関して説明や謝罪がない」と反発を強めている。
 公開されたリストには上野さんの「スカートの下の劇場」「性愛論」「女という快楽」や、「フェミニズム論争」(江原由美子さん著)「離婚判例ガイド」(二宮周平さん著)「結婚はバクチである」(福島瑞穂さん著)などの書籍が含まれていた。」


     
2006.08.12 「撤去図書リスト、一転公開 県生活学習館の女性本問題」@日刊福井(畑結樹記者)
(抜粋)
「非公開決定をめぐり、リストに著作が含まれていた東大の上野千鶴子教授(社会学)らは決定を不服として、書名などの公開を求めて二十六日に提訴する方針でいたが、これを見送ることにした。
 杉本達治県総務部長は会見で、公開とした理由について▽書籍リスト作成者が公開を望む考えがあることを確認した▽書籍の著者の一部からも公開を望む声があったこと−など「事情が変わった」ことから、「県民の知る権利を守るため公開した」とした。当初、非公開としたことについては「誤りはなかった」と述べた。
    (中略)
 同学習館では、昨年十一月に学習館の学習事業企画推進員の一人から「過激で性的な表現のある書籍は置かない方がよい」と書籍リストとともに申し入れを受け、今年三月末に「書籍の内容について調査するため」として、書籍を書架から事務室に移し、五月に戻した。
 予定していた訴訟の原告団長の上野教授は「提訴に踏み切る決断で公開につながったが、県の一連の対応や説明には一貫性がない。福井の事例は氷山の一角で、“自主規制”などが行われている事例は各地にあると思う。行政には男女共同参画条例や基本法に基づいた一貫性のある政策を求めたい」と話している。」
2006.08.12 「上野教授らが訴訟取りやめ 福井県の撤去本リスト公開で」@中日新聞
(冒頭部分の抜粋)
「福井県生活学習館(福井市)で上野千鶴子・東大教授(社会学)の著作などの男女共同参画関連図書、約150冊が一時撤去された問題で、県は11日、非公開決定していた対象図書や著者のリストを一転、公開した。これを受け同日、上野教授らは8月中に予定していた県を相手取る公開請求訴訟を取りやめることを決めた。
 公開されたリストは「必要なのか非常に疑問に思うもの」の題名で、書籍の名前や副題、著者名などを列記していた。
 上野教授の「スカートの下の劇場」や福島瑞穂・社民党党首の「結婚はバクチである」などが含まれていた。県は、書架から図書を一時撤去していた。
 県庁で同日開かれた会見で、杉本達治・県総務部長は方針転換した理由を「リスト提出者から公開してもよいとの意向が確認できた」とだけ説明。目前に迫っていた提訴との関連については明言を避けた。」
  2006.08.12 「県が異例の対応 リスト一転公開 男女共同参画本撤去問題」@東京新聞福井版(北村剛史記者)
(冒頭部分の抜粋)
「県生活学習館(福井市)で行われた図書の一時撤去問題にからみ、県が11日に方針を一転させ、図書リストを公開した。決定を翻した理由について県は、リスト提出者の同意という『事情変更』としたが、情報公開請求者が示していた提訴日を前にした異例の決定には、釈然としない部分も多い。
 県庁で記者会見した杉本達治・総務部長は『リスト提出者から、公開してもよいとの意向が、10日に最終確認できた。情報公開制度の趣旨から、可能な限り早く公開することにした』と述べた。しかし『県公文書公開審査会の答申などを経ず、県が決定を変更した例は過去にない』と認め、極めて異例の対応であることをにじませた。」
2006.08.12 「県、153冊の一覧全面公開 フェミニズム関連図書撤去」@読売福井版
(冒頭部分の抜粋)
「県生活学習館がフェミニズム関連の書籍を一時撤去した問題で、県は11日、『(撤去を要請した)リスト作成者が公開に同意した』などとして153冊の一覧を全面公開した。これまでに著者や市民団体から3件の情報公開請求があり、県は書名や著者名を黒塗りにして『一部公開』としていた。突然の方針転換に、公開を求めて提訴する方針を表明していた著者の一人、上野千鶴子・東京大教授らは『非公開はそもそも違法だった』と批判している。
 杉本達治総務部長らが記者会見し、リストを公開。『県の情報は原則公開で、リスト作成者や著者の一部も公開を望んだ。県民の関心も高く、総合的に事情が変化したと判断した』と説明。一方で、これまでの実質非公開については『個人情報をみだりに公開しないという観点から妥当だった』とした。」
2006.08.12 「ジェンダー本撤去 福井県、書名を公開」@朝日新聞
(冒頭部分の抜粋)
「福井県生活学習館(福井市)でジェンダーや性教育に関する本が書架から一時撤去された問題で、県は11日、撤去した計153冊の書名や著者名をすべて公開した。著者とされる社会学者の上野千鶴子さんら20人が県を相手取り、撤去された書名などの公開を求めて今月下旬に提訴を予定していた。原告団事務局は、経過の説明や謝罪を求める抗議文を西川一誠知事に送付。所期の目標が達成されたとして提訴はとりやめる。
 公開したリストでは、『ジェンダー』や『フェミニズム』の言葉を書名に含む本が多く、『スカートの下の劇場』など上野さんの著書や共著は18冊あった。原告団の社会学者の江原由美子さんの著書は上野さんとの共著も含め15冊あった。」
2006.08.11 「男女共同参画本 撤去対象リスト公開」@中日新聞(紙版)
(冒頭部分の抜粋)
「福井県生活学習館(福井市)で、上野千鶴子・東大教授(社会学)の著作などが「内容が過激だ」として男女共同参画関連の書架から一時撤去された問題で、県は十一日、非公開決定をしていた対象図書名や著者を公開する考えを、情報公開請求者に通知した。
 上野教授らが八月中にも県を相手に、書名などの公開を求めて福井地裁に提訴する方針を示しており、県の方針転換は訴訟の回避が目的と見られる。上野教授ら複数の請求者に十一日、順次通知を始めた。」
2006.08.11 「撤去書籍のリスト公開 上野東大教授らの著作」@中日新聞(共同通信)
(冒頭部分の抜粋)
「福井県が、上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の書籍を県の施設から一時撤去したため、上野教授らが撤去対象になった書籍のリストの公開を求めた問題で、県は十一日、非公開から一転してリストを公開した。
 県によると、公開を決定したのは、リストの作成者が了承するなど、事情が変わったためという。リストには上野教授の「スカートの下の劇場」など約百五十冊の書名や著者名が記されている。」

【ブログ記事@「みどりの一期一会」】

2006-08-25 「30数冊の排除リストもあった!〜福井・焚書坑儒事件/『県お粗末対応、混乱増』8/25読売新聞」

2006-08-24 「8/26抗議集会まであと二日/「福井発・現代版焚書坑儒=ジェンダーバッシングと闘う」今大地はるみ」

2006-08-21 「『核心』ジェンダー関連図書、撤去の背景に迫る/中日新聞(8/21記事)」

2006-08-19 「『ジェンダー図書排除リスト』問題に関する抗議集会8/26」

2006-08-15 「『女性センター図書選定基準』を入手/福井県男女共同参画審議会議事録(5/22,7/3)も。」

2006-08-13 「8月26日の集会は予定通り開催します。/第三弾〜福井『一部公開決定通知書』届く。」

2006-08-12_2 「「福井・焚書坑儒事件」関連の新聞記事−2」

2006-08-12_1 「福井『ジェンダー図書』排除に対する『抗議文』『公開質問状』」

2006-08-11_2 「速報!ジェンダー関連図書リスト「全面公開」に!/福井・焚書坑儒事件」

2006-08-11_1 「どこがあぶない?!「結婚帝国 女の岐れ道」続編〜8/26イベントチラシ」

2006-08-10 「提供者はなにもの??〜墨塗り書籍リストの怪/福井発・焚書坑儒」

2006-07-29 「ジェンダー図書リスト非公開処分取消訴訟提訴の報道」

2006-07-28 「上野さんの本はどこが危ないんだろう?/コメントの指摘を受けて 」

2006-07-27 「速報!上野千鶴子さんら公開求めて提訴!8月26日にイベントも/福井ジェンダー図書排除事件」

2006-07-20 「どこが問題なの?45冊?のジェンダー関連本たち/福井県・焚書坑儒事件」

2006-07-18 「ジェンダー関連本排除の経過/福井県・焚書坑儒事件の公文書(申出書および県の回答)」

2006-07-16 「墨塗りの150冊の書籍リスト/福井県・焚書坑儒事件の続報」

2006-07-15 「140円で楽しめる墨塗り書籍リストをゲット。」

2006-06-16 「納得できない福井県の書籍リストの非公開」

2006-06-12 「福井の集会の報道&猪口大臣に要望書」

2006-06-10 「情報公開で福井県に是正を申し立て、認められる/福井県図書排除事件」

2006-06-09 「レポート『思想・言論・学問の自由を守りジェンダーバッシングを許さない!県民の集い』今大地はるみ」

2006-06-06 「福井県書籍撤去問題で集会」

2006-06-01 「『福井発〜焚書坑儒現代版』のその後2〜市民オンブズ の「公開質問状」回答および所見」

2006-05-31 「『福井発〜焚書坑儒現代版』のその後1〜声明と監査結果 」

2006-05-21 「検証!「ジェンダー関連本の隠ぺいと精査」に異議あり-1/新聞報道で読み解く」

2006-05-20 「速報!福井県知事から回答が届きました/福井県図書隠ぺい事件」

2006-05-18 「ジェンダー関連本が書架に戻った!とはいえ、問題は続きます・・・・・」

2006-05-17 「速報!図書隠蔽事件で「公開質問状」提出/市民オンブズマン福井」

2006-05-12 「図書隠蔽事件に関する住民監査請求(福井県)&抗議文/新聞各紙の関連記事(5/12) 」

2006-05-03 「ジェンダー関連本が福井県生活学習館から選別・排除された!」


 今回のこの行動は、数年前より広がっているある動きに対抗するためにも行われています。わたしたちは、たくさんの方々に、この動きのことを知っていただき、わたしたちとつながっていただきたいと願っております。どうか、このページを、関心おありの方へ広くお知らせくださいますよう、お願いいたします。