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【つくばみらい市事件】終結しました! 09.05.29

(09.06.08 upload)

 「つくばみらい市事件」が終結しました!

 この度、抗議署名の呼びかけ人代表である上野千鶴子東京大学教授が、5/29付けで、最終報告書を関係4主務官庁(警察庁、法務省、厚労省、内閣府)の担当者計8 名とそれぞれの記者クラブ計4カ所に送りました。

 担当者宛て「報告及び要請書」の内容は以下のとおりです。 これで、発生から1年以上かかりましたが、この事件は終結したものといたします。抗議の署名にご協力くださった皆様方に感謝いたします。


DV関連主務官庁担当者御中
2009年5月29日

要 請 書

 昨年来、つくばみらい市で平川和子さんのDV防止法関連の講演が反対派の暴力的介入により、直前中止に追い込まれたことはご存じのことと思います。その折も抗議文を持参し、担当者の方と面談して要請をいたしました。このたび、つくばみらい市から平川さんに宛てて最終的に市長名の謝罪文と違約金の支払いが行われましたので、この件は終結したものと考えます。経過をご報告するとともに、今後の対応について以下の要請をいたします。

1)市長の謝罪文にあるとおり、不当な介入に屈して講演が中止されたことはあきらかです。今後同様な事態が発生することのないよう、関連主務官庁および地元警察署の協力のもとに、DV防止法関連の事業が安全にとりおこなわれるよう連携を徹底していただきたい。

2)同じ講師による講演会が長岡市では妨害にもかかわらず予定通り実施されました。自治体による対応の違いが歴然としており、このような情報の共有により「自治体の責務」が果たされるように指導・助言をお願いしたい。

3)茨城県下ではつくばみらい市の決定に影響を受けて、県立高校で予定されていたデートDV出前講座の中止が決まりました。このような自治体の決定は波及効果があるのみならず、妨害をおそれてさらなる自主規制につながりかねません。毅然とした態度でDV被害者支援に望む姿勢を自治体に徹底するよう指導・助言をお願いしたい。

4)市側の情報によれば、平成19年度のDV相談は2件のみ。この件数は未だにDV被害者相談窓口を開設していない自治体への信頼感の低さを示すものと思えます。2008年に改正・施行されたDV防止法にも盛り込まれた通り、DV被害者およびその支援者の安心と安全を確保するよう、区市町村への指導・助言をお願いしたい。以上。

「つくばみらい市における平川和子さんの講演会直前中止に抗議し、改めて実施を求めます」
抗議署名(計2621筆)呼びかけ人代表 上野千鶴子(東京大学教授)


【つくばみらい市事件】要請してきました。 08.02.01

(08.02.03 upload)


 一昨日、平川和子さんの講演直前中止の件で、茨城県内で署名活動を展開されました方々とご一緒につくばみらい市を訪問し、抗議・要請文と賛同署名を提出してきました。事務局より報告します。

 まず賛同署名の数ですが、

総数;2621筆
うち、「呼びかけ人」59筆、団体賛同7筆、個人賛同2555筆

でした。

 呼びかけ人、賛同団体、個人の氏名を記載した署名簿を、つくばみらい市長宛、提出しました。記載の固有名詞につきましては、厳重な管理をお願いして参りました。同行者は上野千鶴子ほか5名です。他に茨城県下の団体から、長田満江さんほか2名が参加し、県下を中心に集められた署名を同時に手渡してきました。

 また、面談もしてきたわけですけれども(総務部部長海老原茂、秘書広聴課課長森勝巳、秘書広聴課課長補佐沼尻春満の3氏と、面談しました)、ひとことで言って、「迷走中」と思われました。「中止」の決定、前言撤回(中止の理由として「危険」を「混乱」に取り替え)などによって、事態をますます悪くしてしまっているようです。

 確認したことが少なくとも2点あります。ひとつは、16日午前中に、つくばみらい市役所前で拡声器を使って講演会についての要望を述べた方が述べているとされる「市長への直訴」は「事実ではない」(市長は面会していない)こと。もうひとつは、「中止の決定は、市長によって行なわれた」ことです。

 私たちは、平川さんの講演を、年度中に改めて開催してほしいと要請しましたが、これについては、「これから検討する」という回答でした(「検討中」という回答がありましたが、後にこれを撤回し、「これから検討する」と変わりました)。また、この「検討」については、結果を連絡するよう要請し、同意を得ました(「期日は言えない」ということでしたが、予算消化の関係がありますので、3月末までには回答があると予想しています)。

 その後、「茨城組」の方々とはお別れして都内に戻り、DV防止法の主務官庁である、厚生労働省、警察庁、法務省、内閣府を訪問し、面談しました。私たちは、本日午前の行動を報告し、主務官庁としての意見を求め、同じ自治体でも長岡市は対照的な対応をしていることを指摘し、自治体の担当者に情報提供して、つくばみらい市のような不適切な対応をしないよう調整にあたってほしいと要望しました。対応は、以下の通りです。

1)政府は自治体に介入する立場にない(全省庁)。
2)つくばみらい市の動向はチェックしている(厚労省)。
3)先進事例の情報提供はしたい(法務省)。
4)注視している。地方自治体には、こうした場合には都道府県警察と連携してもらいたい(警察庁)。
5)1/11に改正DV法が施行されたところであり、また、今回の改正で市町村はDV防止基本計画策定の努力義務を負ったこともあり、今が非常に大事な時期と認識している。(内閣府)。

 その後、衆議院議員会館にて記者会見の場を持ちました(午前中のつくばみらい市との面談には地域版担当の記者が同席し、面談終了後に取材を受けました)。ジェンダー関連の事柄に関心の強い記者の方々に、いらしていただくことができました(読売、産経の記者の出席はありませんでした)。昨日夕刊から本日朝刊には、そこでの取材に基づく記事が掲載されています。

 全日程を終了したのは、17:00すぎでした。

 以上、簡単ではありますが、この活動に加わっていただいた方々への報告とさせていただきます。2/1以降、私たちは、「私たちの要請に対するつくばみらい市からの返答を待って」います。


【つくばみらい市事件】改めて講演会を実施することを要請します! 08.01.22 

(08.01.22 upload/08.01.29 revised


 報道によると、つくばみらい市が講演会を中止したのは、16日に拡声器を使って市役所前で行なわれた中止を求める行動について、参加市民の安全確保に懸念を感じたからのようです。市側が参加者の安全に配慮するのは当然としても、だからといってすぐさま「中止」してしまうのはおかしいのではないでしょうか。こうした市役所の態度を憂慮する人びとが、つくばみらい市に対して抗議し、改めて講演会の実施を要請する行動を始めました。

 下のリンク先をぜひご覧ください。当事者である平川和子さんがつくばみらい市宛に送付した文書も提示しています。署名も募っております(署名の受付は終了しました)。この活動を、広くお知らせくださるよう、お願いします。

つくばみらい市における平川和子さんの講演会直前中止に抗議し、改めて実施を求めます

いただいたメッセージの掲載を始めました。下からお入りください。( 1.27)

みなさまからいただいたメッセージ


【つくばみらい市事件】つくばみらい市第2回男女共同参画講演会が直前に中止 08.01.16

(08.02.03 upload)


 すでにご存じの方も多いと思いますが、つくばみらい市で1/20に予定されていた男女共同参画講演会が、直前の16日に、突然中止となる驚くべき事件が起こりました。また、この事件は他の地域に波及する様相をみせていますので、報道も広がってきました。順にお知らせします。一番上が新しいものです。


「つくばみらい市DV講演会中止:東大大学院教授ら、抗議文と署名を市に提出 /茨城」@毎日新聞茨城版(2/2)

http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20080202ddlk08040015000c.html

 つくばみらい市が配偶者や恋人などによる暴力「ドメスティックバイオレンス(DV)」をテーマにした講演会を中止した問題で、講演会に賛同する上野千鶴子東京大大学院教授や清水澄子元参院議員ら9人が1日、同市を訪れ、飯島善市長あての中止撤回を求める抗議文と約2700人分の署名を提出した。海老原茂市総務部長は講演会実施を検討すると回答した。

 上野教授が「(反対派から)抗議を受ければ市はどんな事業でも中止するのか」とただすと、海老原部長は「反対派が会場に入って混乱を招く恐れがあった。(実施を)検討する」と話した。

 上野教授は「(中止になれば)どんな公共事業も中止にできるという前例を作ることになる。DV防止法に計り知れない影響がある」と言っている。

 市は先月20日に谷和原公民館で平川和子・東京フェミニストセラピィセンター所長の講演を予定していたが、DV防止法に批判的な市民団体の抗議を受け、同16日に中止を決めた。【原田啓之、扇沢秀明】

毎日新聞 2008年2月2日


「つくばみらい DV講演中止に抗議文 被害防止支援団体」@茨城新聞(2/2)

http://www.ibaraki-np.co.jp/main/daily02.htm

署名簿添え市に提出

 つくばみらい市がドメステックバイオレンス(DV)被害者支援の講演会の開催を中止した問題で、DV防止活動に取り組む支援団体が一日、市に対し約二千七百人分の署名簿を添えて抗議文を提出。講演会の早期開催を要請した。

 抗議文を提出したのは「常陸24条の会」(事務局・つくば市)代表の長田満江さんと、東京大大学院教授(ジェンダー研究)の上野千鶴子さんら九人。市側は海老原茂総務部長や森勝巳秘書公聴課長らが対応した。

 つくばみらい市は「東京フェミニストセラピーセンター」所長を講師に招いた講演会を一月二十日予定していたが、DV被害者支援に反対する人々から抗議が市に相次いだことから、混乱の恐れがあるとして中止した。

 長田さんらは抗議文の中で「このような暴挙がまかり通るなら今後、自治体においてもこの種の事業が不安にさらされるだけでなく、混乱を恐れて自主規制する自治体が続出する心配がある」と指摘。当初の予定通り、講演会を早期に開くよう求めた。講演会開催について、海老原総務部長は「検討していきたい」と述べるにとどまった。

 長田さんは「(市の対応はDV被害者支援に対して)後向きの流れをつくった。県内に住むものとして恥ずかしい。市の責任において(当初の講演会)をやることを決定してほしい」と話している。


「中止理由が2転3転 DV講演中止で」@朝日新聞茨城版(2/2)

http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000000802020005

 ドメスティックバイオレンス(DV)をテーマにした講演会を中止したつくばみらい市の判断が波紋を広げている。1日は、社会学者の上野千鶴子さんらが市役所を訪れ、市の姿勢を強く批判、講演会の実施を求める文書を手渡した。市は要請をどう受け止めるのか、飯島善市長の判断が注目される。

 上野さんと市幹部との面談の席では、市側が講演者の平川和子さんに対して当初伝えた「参加者に危険が及ぶ恐れがある」との中止理由を、のちに取り消していたことも明らかになった。

 同市などによると、市側の中止理由を知った反対派の男性から「名誉を損ねている」という電話があり、担当者が謝罪。一転して平川さんらに理由を取り消したい旨を伝えたという。その後、市はメディアに対し「会場運営に支障をきたす恐れがあるため」などと説明していた。

 上野さんは「行政の立場が二転三転すると、かえって問題が大きくなる」と一貫性のない市の対応を批判した。

 講演会に反対する団体は市に「偏向した講演会を市費で一方的に行わないでほしい。もし行うのなら反対意見の時間も保証するべきだ」などと要請していた。

 講演会を改めて実施するかどうかについて、市側は「これから検討する」と明言を避けた。上野さんらは回答を待つ考えを示した。

 市内でこの問題に対する意見を聞いた。主婦(74)は「そもそも講演会をやめろというのがおかしい。何を話しても自由のはず」。大学生の女性(22)は「周囲に被害者の知り合いはいないが、社会問題になっているので講演に興味がある。もし、実施されれば聞いてみたい」と話していた。


「DV防止講演会中止に上野千鶴子さんら抗議」@朝日新聞(2/1)

http://www.asahi.com/national/update/0201/TKY200802010357.html

 茨城県つくばみらい市がドメスティックバイオレンス(DV)をテーマに講演会を企画したところ、DV防止法に反対する団体などの抗議行動を受け、市が開催を中止した。これに対し、社会学者の上野千鶴子さんらが1日、同市役所を訪れて市の対応を批判。講演会を改めて実施するよう求める文書を約2700人の署名とともに飯島善市長あてに提出した。

 講演会は1月20日に予定され、DV被害者の支援団体・東京フェミニストセラピィセンター所長の平川和子さんがDV被害の支援活動の実態を話す予定だった。

 同法に反対する団体がネット上で市への抗議を呼びかけ、昨年12月下旬以降100通を超すメールや電話が届くようになった。1月16日には数人が市役所前で拡声機で抗議し、開催日の街宣活動を予告。市は「参加者に危険が及ぶ恐れがある」として中止を決めた。

 上野さんは「行政が威嚇に屈するという前例にもなりかねない」と話した。

 平川さんの講演会は新潟県長岡市でも企画され、同じ団体などから反対行動を受けたが、予定どおり1月27日に開催した。


「DV講演中止に抗議署名 茨城、ジェンダー研究家ら」@東京新聞/共同通信(2/1;12時37分配信)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008020101000273.html

 茨城県つくばみらい市が開催を予定していたドメスティックバイオレンス(DV)被害者支援の講演会が、支援活動に反対する人々の街宣活動などを理由に中止された問題で、ジェンダー研究家らが1日、同市に対し講演中止への抗議と、再実施を求める約2600人分の署名を提出した。

 上野千鶴子東大教授(ジェンダー研究)ら約50人が「少数の暴力によってDVに対する活動が妨害されることは見過ごせない」としてインターネットなどを通じ、署名を呼び掛けていた。同市は「市民が混乱する恐れがあったので中止した」としている。

 一方、市役所前で拡声器を使い、DV支援に反対する活動をした「主権回復を目指す会」の西村修平代表は「DV防止法は女性の言い分が一方的にまかり通り、男性を加害者に仕立て上げ家族を崩壊させる欠陥法」と主張。「講演会で反対の立場を述べる時間も設けるよう市に要請しただけで中止を求めたわけではない」としている。


「DV防止講演会 抗議受け中止の余波 言論の自由縛る 行政「事なかれ」 改正法今月施行 支援拡充必要な時期に」@東京新聞「こちら特報部」(1/31)

 茨城県つくばみらい市で今月中旬、市主催のドメスティック・バイオレンス(DV)をテーマにした講演会が中止になった。反対団体から抗議を受け「混乱回避」を優先したという。だが、新潟県長岡市では同じ状況で講演会を開いた。行政の「過剰反応」が言論の自由を縛りかねない状況だ。

 つくばみらい市は男女共同参画事業の一環として、今月20日に「自分さえガマンすればいいの?」と題した講演会を予定していた。講師はDV被害者を支援する東京フェミニストセラピィセンターの平川和子所長(内閣府専門調査会委員)で、市から昨年10月に依頼されていた。

 ところが今月4日、DV防止法に反対する「DV防止法犠牲家族支援の会」の地元会員が市に講演中止などを要請。11日には「支援の会」会員と「主権回復を目指す会」の西村修平代表が市を訪れ、「当日は講師と逆の立場の論者にも発言を認めよ」と求めた。

 市は拒み、西村氏ら三人は16日、市庁舎前でチラシをまき、拡声器を使い主張を訴えた。市は同日、「開催すれば混乱を生じかねない」と講演会中止を決めた。

 西村氏は「夫婦間のトラブルは話し合いで解決すべきだ」と持論を述べた上でこう話した。「市には中止しろとは言っていない。日本には言論の自由がある。ただ、公費を使う以上、反対の立場の人間にも発言機会を与えるべきだ。講演会を開いたら脅威を与えるといった発言もしていない」

 一方、長岡市も「家族の中の暴力防止」をテーマに平川氏を招いた後援会を企画。前出の「支援の会」が「市費を使うな」などと抗議していたが、予定通りに27日、百二十人の聴衆を集めて開いた。

つくば市では授業取りやめ

 つくばみらい市の中止決定は余波も。茨城県つくば市の県立茎崎高校は「デートDV」をテーマにDV被害者支援のNPO法人による出前授業を予定していたが「直接の抗議はないものの、つくばみらい市の判断を重視した」(同校)として授業を取りやめた。

 今回の判断について、つくばみらい市の担当者は「ここは田舎。拡声器による街宣だけで皆が驚く。(言論の自由もわかるが)開催当日、会場に抗議団体が来て、混乱が生じる懸念を優先した」と説明する。

 しかし、講演するはずだった平川さんは「わずか数人による威嚇や妨害活動で中止されたことが残念。市が“事なかれ”で対応し、このまま終わってしまうのがおかしい。今月11日には改正DV防止法が施行された。支援体制の拡充が必要な時期だったのに」と語る。

 つくばみらい市の対応は類似した事件の判例をみても疑問が多い。広島県呉市は1999年、同県教組の教研集会のため、一度は学校施設の利用を許したが、右翼団体の抗議活動を予想して不許可にした。この件で、最高裁は2006年2月、「妨害活動のおそれが具体的でなかった」と呉市の対応は不適当だったと判断している。

 お茶の水女子大学の戒能民江教授(家族法)は「今回の事件によって、せっかく積み重ねてきたDV防止の動きへの影響、さらに被害者の声を封じる結果をもたらしかねないことが危ぶまれる。行政は自主規制することなく、その責務を全うしてほしい」と訴える。

開催の長岡市「聴衆を優先」

 民族派団体「一水会」の鈴木邦男顧問は「市の対応がだらしなさすぎる。『反日』『売国奴』となじり、相手の発言の場を奪うことも、回り回って自分たちの言論の場を喪失することにつながる」と指摘する。

 長岡市の講演会担当者はこう話す。「どんな講演会にせよ、内容への賛否や意見はさまざま。万人が賛成する講師を条件にすれば、講演会など開けない。聴衆の受けとり方は講演会の開催とは別問題だ」


「各地で中止に追い込まれつつあるDV問題講演会 女性団体は抗議」@JANJAN(1/27)

http://www.news.janjan.jp/living/0801/0801259539/1.php

 長い間の努力が実り、改正DV(ドメスティックバイオレンス)防止法が成立するなど、DV被害者支援活動は、やっと成果を見せ始めているように見える。だが一方で、深刻な事態も生じているようだ。

 DV問題で地道な活動を続けてきた平川和子さん(東京フェミニストセラピーセンター所長)の講演(つくばみらい市で1月20日に開かれる予定だった男女共同参画講演会:タイトル「自分さえガマンすればいいの?―DV被害実態の理解と支援の実際」)が中止に追い込まれたというのだ。この事件の影響で、つくば市の県立茎崎高校で28日に予定されていたDV問題に関する出前授業も中止となったという。

参照:
・抗議受け市の講演会中止に DV被害支援めぐり(MSN産経ニュース)
・DV防止の出前授業中止 茨城の高校、影響広がる(中国新聞WEB)

 上記の中国新聞記事によれば、さらに27日に開催が予定されている、新潟県長岡市の講演会でも、現在、妨害活動が行なわれているということだ。

Against GFBによると、つくばみらい市での事件について、【市側の説明では「西村と名乗る男性他、数名の女性が役所内に拡声器を持って押しかけ、職員への誹謗中傷や講演会中止などを求め大声でまくしたて、講演会当日の街宣活動の予告をしたため、参加者に危険が及ぶ恐れがあるとの判断のもとやむなく中止した」】という。

 これを受け、平川さんは「講演会主催者と私に対する暴力であり、参加市民に対する暴力」(Against GFB)にほかならないとの認識を示している。

 昨年制定され、本年1月11日に施行された改正DV防止法は、「主務大臣(内閣総理大臣、国家公安委員会、法務大臣及び厚生労働大臣)は都道府県又は市町村に対し、都道府県基本計画又は市町村基本計画の作成のために必要な助言その他の援助を行うように努めなければならない」(第2条の3、5項)としている。つくばみらい市始め、市町村長が取るべき行動は、毅然として不当な妨害を退け、参加者の安全を確保し、予定通り事業を実施することにあったのではないだろうか。

 現在、Against GFBは、以下の署名活動を行っているという。

・つくばみらい市における平川和子さんの講演会直前中止に抗議し、改めて実施を求めます(Against GFB)

(涸沢歩)


「抗議相次いだ講演、混乱なく」@新潟日報(1/27)

http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=107801

 ドメスティックバイオレンス(DV)防止法を批判する団体から抗議のあった、DV被害者支援団体「東京フェミニストセラピーセンター」の平川和子所長の講演会(長岡市教育員会主催)が27日、同市で行われたが、混乱はなかった。

 講演会は市民ら約120人が参加。平川さんが、DV被害に遭った子どもの支援の在り方を、実践から語った。講演を聴いた見附市の女性会社員(31)は「暴力の連鎖を止めようという思いが伝わった。混乱を心配したが、何事もなくよかった」と話した。

 平川さんの講演は、20日に茨城県つくばみらい市が予定していたが、抗議が殺到し中止した。


「つくばみらい市DVテーマ講演 バッシング派の妨害で中止に」@週刊金曜日(01月25日号)

http://www.kinyobi.co.jp/KTools/antena_pt?v=vol687

 茨城県つくばみらい市で20日に予定していたドメスティックバイオレンス(DV)をテーマにした講演会が、DV防止法に批判的な団体などの抗議を受け、16日の朝に開催の中止を決定した。

 同講演会は男女共同参画推進事業の一環として市が企画したもので、「自分さえガマンすればいいの? DV被害実態の理解と支援の実際」と題し、DV被害者の支援に取り組む平川和子・東京フェミニストセラピィセンター所長が講演する予定だった。しかし、DV防止法を「離婚を奨励し家族を破壊する」などと主張する「DV防止法犠牲家族支援の会」の野牧雅子代表らが4日、平川氏は「偏向した考えの持ち主で講師としてふさわしくない」と講演の中止などを求める要請書を市に送付。11日には両氏と西村修平・「主権回復を目指す会」代表が市庁舎を訪れ、平川氏単独での講演は即中止にし、できないならば発言の時間を20分ないし30分与えてほしいと市に要請した。また、同様の要請書やメールが100通ほど市に届いたという。

 しかし市によれば、討論会ではないので要請は受け入れられず、計画通り決行する予定だった。だが、16日に市庁舎前で西村代表らが拡声器で抗議行動をしたため、このまま開催すれば参加者や平川氏に混乱を招く恐れがあるとして、市長と市の幹部が協議をして中止を決めたという。

 平川氏はこの決定に対し「お詫びはいただいたが納得はしていない。市側はがんばってきたと思うが、中止は暴力に屈した決断。今回の事件はあきらかに暴力行為で、許されるものではありません」との認識。飯島善市長に対し、今回の事態に対する文書での十分な説明を求め、今後の市民への啓発事業と市民への暴力に対する危機管理のあり方について再考を願う意見表明を20日付で送付した。回答期限は1月末日。

 ちなみに、野牧氏は神奈川県内の中学校教諭だが、ジェンダーフリーと性教育への激しいバッシング言動で知られ、西村氏は、2001年に故・松井やより氏の講演を妨害したとして威力業務妨害罪で起訴され、有罪が確定した人物である。野牧氏は今回の「成功」に味をしめたのか、27日に新潟県長岡市で開催予定の平川氏の講演についても妨害しようと動いている。

 一方、今回の事態を憂う研究者や弁護士ら有志が、講演会直前中止に抗議し、改めて実施を求める署名運動を22日、開始した。締切は28日正午。詳細と署名フォームはURL http://www.againstgfb.com/tsukubamirai_shomei.html


コラム;クリック「DV講演」@埼玉新聞(1/25)

 つくばみらい市で、20日に予定されていたDV(ドメスティック・バイオレンス)の講演が急きょ、中止になったという。同市秘書広聴課は、「DV防止法に反対する団体から抗議があったので、当日の混乱を避けるために取りやめた」と話す。中止にしたことで現在、埼玉県をはじめ全国から抗議が寄せられているという。

 本県調査(2005年)では、夫やパートナーから「命の危険を感じるほどの暴力」を受けた女性は約16人に一人。全国の20人に一人に比べて高い比率だ。取材でも被害に苦しむ多くの女性に会った。DVの背景を学ぶことは支援への一歩になる。

 折しも11日、改正配偶者暴力防止法が施行された。被害者のための施策の基本計画策定が都道府県だけでなく市町村の努力義務になった。行政の毅然(きぜん)とした態度は被害者への支援につながる。


「「DV講演会は必要 長岡市教委に抗議殺到 市民から懸念の声」@新潟日報(1/24)

 ドメスティックバイオレンス(DV)の被害者支援団体代表の講演中止を求めるメールなどが主催者の長岡市教育委員会に相次いでいる問題で、市民から「DVは命にかかわる。情報が必要な人が講演に来られなくなるのではないか」と懸念の声が出ている。市教委は「家族間暴力への支援を考える講演は必要とされている」と予定通り27日に行う方針だ。

 講演は、東京フェミニストセラピーセンターの平川和子所長が家庭内暴力をテーマに行う。しかしDV防止法を批判する団体が中止要請の文書を同市に送り、インターネットのホームページでも講演の開催に抗議するよう呼び掛けている。

 平川さんは「被害者は苦しんでいる。啓発の講演をやめられない」と強調。同市で被害者の相談を受ける団体も「加害者にも被害者にもならないために、防止啓発や支援は重要」と説明する。


「DV出前授業:茎崎高で中止に 「入試前、混乱避けるため」 /茨城」@毎日新聞茨城版(1/23)

http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20080123ddlk08040079000c.html

 つくば市茎崎の県立茎崎高(平井丈史校長)は28日に予定していたドメスティックバイオレンス(DV)に関する市民団体の出前授業を中止した。つくばみらい市で今月中旬、DVをテーマにした講演会が反対する市民団体の抗議で中止になったのを受けた措置で、松井泰寿教頭は「入試前の混乱を避けるために仕方なかった」と説明している。

 出前授業は市民団体「WESTらいず」(中条美智子代表)が計画し、デートDVを取り上げ、生徒たちに被害者にも加害者にもならないよう話すことになっていた。つくばみらい市でDV講演会に反対するメールが100通以上届き、市役所前で数人が拡声器を使って抗議する騒ぎになったことから、騒動の飛び火を恐れた学校側が21日、らいず側に中止を伝えた。

 中条代表は「生徒の安全を第一に考える学校としてはやむをえないのだろうが、残念だ」と話している。【原田啓之】

毎日新聞 2008年1月23日


「DV講演中止理由説明求める つくばみらい」@朝日新聞茨城版(1/23)

http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000000801230003

 ドメスティックバイオレンス(DV)をテーマにした講演会をつくばみらい市が中止した問題で、講演予定だったDV被害者支援団体・東京フェミニストセラピィセンター所長の平川和子さんは22日、一連の事態について市に文書で説明するよう求めたことを明らかにした。

 平川さんは市に提出した文書の中で、講演が中止された理由を「16日に起きた数人による威嚇や、講演会妨害活動の予告にある」とし、「これは講演会主催者と私、参加市民に対する暴力だ」と主張。文書による説明と、市民への啓発活動と暴力に対する危機管理のあり方について、市に再考を求めた。

 市に示威行動をした団体が「DV被害者支援団体が一時避難施設で女性を洗脳し、男性側に被害を生じさせている」などと主張していることについて、平川さんは「私がかかわってきた中で、そのような人たちは全くいない」と反論。また、同団体が講演会で自分たちの主張を述べさせるよう求めていたことについては、「一方的に私たちを誹謗(ひ・ぼう)中傷する人たちと議論ができるのでしょうか」と批判した。

 一方、つくば市の県立茎崎高校は、28日に予定していたドメスティックバイオレンス(DV)の被害者支援団体による出前授業を中止した。つくばみらい市が予定していた同様の講演会が、DV防止法の反対者などの抗議活動で中止に追い込まれたことを受け、生徒の安全や入試の混乱防止に配慮したという。

 同校によると、出前授業は県西でDV被害者支援などに取り組む「WESTらいず」がボランティアで講師を務め、1年生全員にDV被害者、加害者にならないための心がけなどを教える予定だった。

 同校への抗議活動はなかったが、入試時期が近いこともあり、抗議活動による生徒の危険や混乱を未然に防ごうと21日に中止を決めたという。


「DV防止の出前授業中止 茨城の高校、影響広がる」@中国新聞(1/23)

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200801230193.html

 茨城県つくば市の県立茎崎高校が、二十八日に予定していたドメスティックバイオレンス(DV)被害者を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)による出前授業を中止していたことが二十二日、分かった。

 隣のつくばみらい市が別の団体代表によるDV講演会を、抗議が殺到したのを理由に中止したのを受けた決定。この代表の講演を予定する新潟県長岡市にも多数の抗議が寄せられ、影響が広がり始めている。識者から「DV防止法の根幹にかかわる事態」と危惧(きぐ)する声が出ている。

 茎崎高校によると、茨城県内のNPO法人が一年生約六十人を対象に、若い世代で多発している「デートDV」についての知識を広め、予防するための講義を予定していた。

 松井泰寿教頭は「学校に抗議があったわけではないが、公的機関であるつくばみらい市の判断を重視し、生徒の混乱を避けるため中止した」と説明した。

 一方、新潟県長岡市によると、つくばみらい市で中止となった「東京フェミニストセラピーセンター」所長平川和子さんによる講演会を二十七日に予定している。中止を求めるメールや電話が三十件以上寄せられているが、主催する市教育委員会は「粛々と行いたい」としている。

 平川さんの講演をめぐっては、つくばみらい市に「DV防止法は家族を破壊させるための欠陥法だ」などと主張するグループなどから百件を超える抗議があった。


「27日に予定のDV防止講演会 長岡市に抗議続々 茨城で中止、影響広がる」@新潟日報(1/23)

 ドメスティックバイオレンス(DV)問題をテーマに、「東京フェミニストセラピィセンター」所長平川和子さんによる講演会を27日に予定している長岡市に、中止を求めるメールや電話が30件以上寄せられていることが22日、分かった。

 隣のつくばみらい市が別の団体代表によるDV講演会を、抗議が殺到したのを理由に中止したのを受けた決定。この代表の講演を予定する新潟県長岡市にも多数の抗議が寄せられ、影響が広がり始めている。識者から「DV防止法の根幹にかかわる事態」と危惧(きぐ)する声が出ている。

 平川さんの講演をめぐっては、今月20日に計画していた茨城県つくばみらい市が「DV防止法は家族を破壊させるための欠陥法だ」などと主張するグループなどから百件を超す抗議が殺到し、中止とした。つくば市の県立茎崎高校も混乱を避けるため、NPO法人による28日の出前授業を中止した。

 影響が広がり始め、識者からは「DV防止法の根幹にかかわる」と危惧する声が出ている。主催する長岡市教育委員会では「粛々と行ないたい」としている。

 つくばみらい市によると、昨年12月に市の広報紙に予定を掲載したところ、「(平川さんの活動は)思想的に偏りがあり、公費を使った講演はふさわしくない」などとする抗議が百件以上寄せられた。さらに、今月16日には、講演に反対する数人が市役所前で拡声器で中止を求める騒ぎとなり、市が同日、中止を決定した。


「茎崎高 DV出前授業取りやめ」@茨城新聞(1/22)

http://www.ibaraki-np.co.jp/shicyoson/32.htm

■つくばみらい講演中止受け 「入試控え混乱回避」

 県立茎崎高校(つくば市茎崎、平井丈史校長)が今月二十八日に開催を予定していたドメスティックバイオレンス(DV)防止などを目的としていた被害者支援団体の出前授業を中止したことが二十一日、分かった。つくばみらい市がDV被害と支援をテーマとした講演会を、反対する人々の抗議で中止したことを受けての対応で、同校は「生徒たちに万一の事態があってはならず、入試を控えている時期でもあり、混乱を未然に回避したかった」と説明している。

 茎崎高が開催を予定していたのは、県西地域などを中心にDV被害者支援に取り組むWESTらいず(中条美智子代表)の出前授業。同団体が昨年七月、学校側に開催を働き掛け、費用などは同団体がボランティアで一年生約六十人を対象に、DV被害者をつくらないことや加害者とならないこと、思いやりの心をはぐくむ性教育などを二時間にわたって講義する内容だった。

 同校は、近隣のつくばみらい市が講演会を中止したのを受け「市という公的機関の判断で、生徒たちの安全や二月に推薦入試が始まることもあり、混乱を回避すべきと判断した」として、出前授業を中止し、通常授業への振り替えを決めたという。

 これに対し、中条代表は「学校側の判断はやむを得ず、理解もできるが大変残念。知らずに巻き込まれる可能性がある若者にこそ知ってもらいたい内容。若い世代に被害者にも加害者にもなってほしくないという私たちの思いを伝えたかった」と話している。

 つくばみらい市では、今月二十日に予定していた講演会に対し、反対する電話やメール、ファクスが百件以上寄せられ、市役所前で数人が拡声器で中止を求める騒ぎとなった。

■つくばみらい 講演中止の講師 市の考えただす

 つくばみらい市主催の男女参画講演会が中止された問題で、講師を依頼されていたドメスティックバイオレンス(DV)被害者の一時避難施設「FTCシェルター」代表の平川和子さんが同市のホームページ(HP)上で、今回の事態についての市の考え方などを文書で回答するよう求めていることが二十一日分かった。

 市によると、平川さんは二十日に記入したHPの書き込みの中で、講演に反対する数人が市役所前で拡声器で中止を求めたことについて「暴力的行為」と指摘。市民への暴力に対する危機管理のあり方やDVに対する今後の啓発活動などについて、市の考え方を一月末日までに文書で回答するよう求めている。

 平川さんはまた「こうした暴力を行使する団体に対する憤りを感じるとともに、市側の安全対策がもう少し実効性のあるものであってほしかった」とも述べている。

注意:残念ながら、この茨城新聞の記事には誤りがあります。「平川和子さんが同市のホームページ(HP)上で、今回の事態についての市の考え方などを文書で回答するよう求めている」というところです。この書き方だと、つくばみらい市のウェブサイトに、平川さんご自身の求めが掲載されているようにしか読めませんが、そうではないでしょう(市側が、「平川さんからこういう文書が届きました。回答すべく準備中です」などとウェブにアップするものでしょうか??? 本当にしていたら、偉い、とは思いますが)。平川さんが市に対して文書を送付したのは20日です。取材された市側が、「20日付けで文書が送られてきたのだけれども、その文書がウェブサイトにアップされているのです」というような話をしたのではないでしょうか。それを、インターネットの知識のない記者さんが、こんなふうに理解したのではないかと推測しています。訂正を出したほうがいいのではと思うのですが・・・。

「DV防止の出前授業中止 茨城の高校、影響広がる」@共同通信(1/22)

http://www.47news.jp/CN/200801/CN2008012201000854.html

 茨城県つくば市の県立茎崎高校が、28日に予定していたドメスティックバイオレンス(DV)被害者を支援する特定非営利活動法人(NPO法人)による出前授業を中止していたことが22日、分かった。

 隣のつくばみらい市が別の団体代表によるDV講演会を、抗議が殺到したのを理由に中止したのを受けた決定。この代表の講演を予定する新潟県長岡市にも多数の抗議が寄せられ、影響が広がり始めている。識者から「DV防止法の根幹にかかわる事態」と危惧する声が出ている。

 茎崎高校によると、茨城県内のNPO法人が1年生約60人を対象に、若い世代で多発している「デートDV」についての知識を広め、予防するための講義を予定していた。

 松井泰寿教頭は「学校に抗議があったわけではないが、公的機関であるつくばみらい市の判断を重視し、生徒の混乱を避けるため中止した」と説明した。

2008/01/22 21:51 【共同通信】


「DV講演会、抗議で中止 つくばみらい市 メールなど100通」@朝日新聞茨城版(1/19)

 ドメスティックバイオレンス(DV)がテーマの講演会を20日に予定していたつくばみらい市が、DV防止法に反対する団体などからの抗議を受け、開催を断念していたことがわかった。市庁舎前で拡声器を使った抗議もあったといい、市は「会場運営に支障を来す恐れがあり中止を決めた」と説明している。

 講演会は市が男女共同参画社会の啓発などを目的に、市内の公民館で開催を計画。DV被害者の支援団体・東京フェミニストセラピィセンター所長の平川和子さんが、「自分さえガマンすればいいの? DV被害実態の理解と支援の実際」と題して講演する予定だった。

 市によると、12月下旬から「講演者が偏向している」といった抗議がくるようになった。今月上旬には「被害女性の洗脳や男性側の被害を多数生じさせている」などの考えからDV防止法に反対する団体が開催中止を文書で申し入れたという。

 開催反対を訴えるファクスやメール、電話は約100通。「大半は県外からのもの」と市はみている。


「DV防止法講演会 団体抗議で中止に つくばみらい」@東京新聞茨城版(1/18)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20080118/CK2008011802080348.html

 つくばみらい市が二十日に開催予定の男女共同参画講演会が、民間団体の抗議で中止されることが十七日、分かった。

 市秘書広聴課によると、講演会ではドメスティックバイオレンス(DV)防止法に基づき、女性被害者の現状を紹介する内容を計画していた。

 これに対し、同法を悪法ととらえる民間団体が今月四日、開催の中止を申し入れる要請書を市役所に提出した。

 市は十五日に開催する意向を伝えたところ、団体側が十六日に市役所前で抗議活動を展開したため、中止を決めた。

 同課は「開催すれば混乱を招き、市民が迷惑を被る可能性が高いと判断した」としている。


「DV防止法:反対団体の抗議で講演会中止 つくばみらい市」@毎日新聞(1/18)

http://mainichi.jp/select/today/news/20080118k0000e040081000c.html

 配偶者や恋人などによる暴力「ドメスティックバイオレンス(DV)」をテーマにした講演会を20日に予定していた茨城県つくばみらい市が、被害者保護などを定めたDV防止法に批判的な市民団体などの抗議を受け、開催を断念していたことが分かった。

 講演会は市内の公民館を会場に、内閣府の専門調査会委員でDV被害者支援に取り組む平川和子・東京フェミニストセラピィセンター所長を講師に招いて開く予定だった。

 市によると、07年12月下旬にPRを始めたところ1月に入り「偏向した講演会を市費で行わないで下さい」などと記した要請書やメールが届くようになり、約100通に達した。16日朝には、市役所前で数人が拡声器を使って抗議する騒ぎが起き、市は「開催しても混乱を招き、参加者に迷惑をかける」と判断して、中止を決めた。

 開催に反対した市民側は「被害者のシェルターへの保護は家族を破壊する」などとDV防止法を批判しているが、平川さんは「DVの実態を伝えたかったので残念だ」と語った。


「抗議受け市の講演会中止に DV被害支援めぐり」@MSN産経(1/17)・「DV被害支援でつくばみらい市 抗議受け講演会中止」@茨城新聞18日朝刊

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080117/crm0801171225014-n1.htm

 茨城県つくばみらい市が今月、開催を予定していたドメスティックバイオレンス(DV)被害者の一時避難施設「FTCシェルター」代表、平川和子さんによる講演会が、DV被害支援活動に反対する人々の抗議を受けて中止になっていたことが17日、分かった。

 市秘書広聴課は「市民に危険が及ぶ恐れがあったので中止を決めた」としている。

 中止となったのは、つくばみらい市が今月20日に計画した男女共同参画講演会。「自分さえガマンすればいいの?−DV被害実態の理解と支援の実際」のタイトルで、平川さんが講演する予定だった。

 市によると、昨年12月20日、市の広報紙に予定を掲載したところ、「(平川さんの活動は)思想的に偏りがあり、公費を使った講演はふさわしくない」などとする抗議が電話やメール、FAXで100件以上寄せられた。

 今月16日には、講演に反対する数名が市役所前で拡声器で中止を求める騒ぎとなり、市は同日、講演中止を決定した。


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(06.09.19 upload, 06.10.01 revised)

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